一口法話

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  この九月十六日に第三子が誕生しました。出産に際し、家族皆あわただしくばたばたしており、その際私は副鼻腔炎という病気になってしまいました。この副鼻腔炎という病気は顔の頬の部分にある空洞に膿がたまり大変な痛みを伴う病気でした。二十二日の夜中に急に激しい痛みに襲われ眠ることが出来なかったのですが、次の日はあいにく祝日で病院が開いてなく、痛みにただただ耐えながら布団の中でうずくまって、またもう一日過ごしました。出口のない底なし地獄にいるような気持ちでした。その翌日ようやく病院が開き、もうろうとしながら車で耳鼻科へおくってもらい、診察してもらいました。診察をしてもらったからといって病気はすぐ良くなるわけではありません。でも帰りの車の中では行きとはだいぶ痛みの感じ方が変わっていました。診察前も診察後も痛みは変わらずあります。でも、もう先の見えない底なし地獄ではない、その先に光が見えた状態でした。
 親鸞聖人は「地獄は一定すみかぞかし」とおっしゃられました。苦しみ、迷い、煩悩から離れられない私を見つめて地獄にいるとおっしゃったのです。でもお念仏に出遇った人生はただただ底なしの地獄で終わっていく人生ではありません。親鸞聖人はその後に「弥陀の本願まことにおわします」とおっしゃられました。苦しみから離れてしまうことはできない人生ですが、お念仏に出遇えた人生は、阿弥陀様が導いて下さる人生なのです。苦しみの中でも、阿弥陀様に導かれ必ず仏と成るいのちを歩ませて頂けるのです。大きな意味を頂いたかがやかしい人生、「私が私でよかった」と言っていける慶びの人生をおくらせて頂けるのです。

 第三子の名前は「希有華(けうか)」といいます。お経の中からいただいた名前で、お念仏をよく称えるものをたとえて、白蓮華とか妙好華(妙好人)とか上上華とか最勝華とか「希有華」といいます。これからも家族共々よろしくお願いいたします。

 2010年11月16日

 
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